クリニック内装に関わる業者の数とその選び方

内装

クリニックの内装を進めていこうと考えた時に、設計会社・施工会社・内装会社・ハウスメーカー・工務店など様々な業者の名前を聞くことがあるかと思います。今回は、各内装関連業者の形態や特徴や業者の選ぶ時の注意点などを紹介します。

2021年春に起こったウッドショックの影響や、コロナ、ウクライナ情勢、円安など、複数の要因が重なり、2022年現在の建築に関わるコストは、10年前と比較すると右肩上がりで、20%以上は増えてきていると言われています。そんな中でもできるだけ開業時のイニシャルコストを圧縮し、価格面でも機能面でも納得のいく業者を選びたいものです。

内装工事の範囲

内装工事費の中に何が含まれて何が含まれないかを確認することが最も重要なことの1つです。

内装工事とは、主に建物内に間仕切りを建てたり、壁や床、天井等の表装を仕上げる工事の他、建物内の設備工事を含めた工事が内装工事になります。

【内装工事項目例】
・間仕切り壁の設置
・床上げ工事(床上げが必要な範囲のみ)
・壁、床、天井の表装仕上げ
・家具製作、設置
・電気設備(メーター、分電盤、照明、スイッチ、コンセント、その他配線工事)
・給排水設備(メーター、トイレ、手洗い、その他配管工事)
・ガス設備(メーター、コンロ、乾燥機、その他配管工事
・防犯設備

クリニック内装に関わる主な業者

設計・デザイン会社

内装設計デザイン会社は、主にレイアウトや全体の設計から内装のデザインまでを行う会社です。依頼者の要望に沿いながらデザインやレイアウトを考えていき、最終的に図面に落とします。クリニック設計では医療法施行規則に沿った設計が必要になり、診療科目によっては特殊な材料を使う事もあるので、クリニック実績が豊富な会社に頼むとスムーズに進めることが出来ます。デザインの凝った内装にしたい場合や、過去の施工案件から好みのデザイナーを指名したい場合に選択します。

しかし、設計・デザイン会社が出す内装工事の見積りは概算の数字を掴む程度にしか把握することが出来きず、別で施工会社に頼む必要があります。このように、設計と工事が別になってしまった場合、工事の10%~15%程度の設計費がプラス別途でかかってしまうので注意が必要です。

施工会社・施工管理会社

一般的に施工会社と施工管理会社は同じです。施工管理会社は、その工事の設計書を元に内装工事に必要な人材や資材を集め、期限内までに工事を終わらせます。施工に特化した会社であることから、資材の入手経路を豊富に持ち、優秀な専門業者を抱えているので、施工精度が高いことが強みです。1500万円以上を扱える一般建設業許可、4500万円以上を受注できる特定建設業許可、この2つの許可を持っていることが多いです。

しかし、施工に特化している会社なので、設計書を設計会社に手配する必要があり、設計費用も別途かかかります。

専門業者

専門業者は施工管理会社の指示に従って、電気、ガス、什器、クロスなど、様々な専門的工事を行う職人のことです。特殊工法が得意な会社は、施主や設計の指名で工事に参加するケースもあります。

内装工事業者のタイプ

内装業者(内装設計施工会社)

店舗の内装工事は、上述でも記しているように主にデザイン・設計・施工として3つの要素に分けられます。この3つの要素を全て兼ね備えており、1つの業者で一括発注できるのが内装業者です。、デザインや設計も含めて1社のみで進めるため、複数の業者に依頼した場合のように話が噛み合わなくなる心配もなく、全体的な費用は抑えられるのが大きなメリットです。

工務店

工務店は、店舗の内装工事を専門に行なう業者が含まれる場合もありますが、基本的には内装だけでなく、一般住宅や建設、リフォーム等の幅広い工事を行う業者です。工務店も内装業者同様に工務店もデザイン・設計・施工を行えますので、1つの業者で全てを一括発注することができます。

しかし、工務店は、主に住宅をメインで行っている会社が多い為、クリニックの実績がない会社だとクリニックの内装に必要な専門的な知識がなく、そもそも請け負ってくれない場合や、請け負った場合でも様々なトラブルが起きる可能性があります。事前にクリニックの実績を確認することが大切です。

業者の選び方

施工実績

施工実績が多いということは、しっかりとノウハウが蓄積されている証であり、大きな判断材料になります。施工実績の多い業者はスムーズな作業はもちろん、内装デザインに関する専門的な知識も豊富に持っています。

ついデザイン性に注目してしまいがちですが、クリニックの内装業者を選定する際は、デザイン性だけではなく「専門知識がある業者なのか」「実績がある業者なのか」をよく確認してください。

専門性

クリニックの内装では、医療機器などに関連した専門的な内装の仕様が多くあります。更に設備だけではなく、患者様やスタッフの動線や 使い勝手など、他の内装工事とは異なる配慮すべき点が多くあります。デザイン重視だけで決めてしまうと、いざ開業しようとしても使い勝手が悪いからと補修工事…となってしまっては、追加で費用がかかるだけではなく、内装の仕上がりに統一性を保ちづらくなってしまいます。

医療機関やクリニックでの実績が多くある業者は、専門性が高く、クリニックに合う清潔感のあるデザインの提案を得意としています。理想のデザインに近づけるイメージのすり合わせをスムーズに進めることができるでしょう。

さいごに

金額・実績と専門性・対応力などクリニック内装を任せる業者の選び方は様々です。

つくりたいクリニックのイメージや物件の大きさや形状などの条件によっても提案できる内容や費用は様々です。さらに、一言で内装業者といっても数多く企業が存在しており、それぞれ特徴や強みがあります。

その中から、自分にあった業者を探そうとすると、手間や時間がかかってしまいます。また、「依頼するのに業者が多すぎて分からない」「しっくりくる業者が見つからない」など、ご不安に思う所があり、内装業者選びがなかなか進まないという方もいらっしゃるかと思います。

そこでCNC&Miraiyaではワンストップサービスを取り入れ、基本構想から融資、内装設計デザイン・施工、Web・各種販促品制作に至るまで、ブランディングやコスト削減に繋がるワンストップサービスをご提供しています。

個人で行うにはあまりにも難しい各業者との同時のやり取りや工事内容やスケジュールの管理などを一括でお任せいただけます。

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