クリニックの内装費用の相場

内装

これから新たにクリニック、医院を開業しようとするにあたり、内装工事費は開業で必要となる資金の中でも大きな割合を占める重要な項目です。内装工事費が把握できなければ全体の開業資金も定まらず、資金計画が立てれません。予算を大きくオーバーしてしまうケースの多くは、工事費用を甘く見積もってしまったことが原因です。

とは言え、テナントの状況・状態によって変わってくるものですので、今回はいくつかのポイントを説明します。

内装工事費用の内訳項目

1.設計監理費

設計監理費とは、建築設計と工事監理に必要な費用のことを指します。

2.施工費用

工事代金のこと。施工費は材料費を含まない、工事費用のみを示す場合が多いです。造作工事(家具等)が多い場合や、設備的なボリュームが増えればそれだけ工事費は高額になる傾向があります。

3.医療機器設置用工事

医療機械器具設置工事は、機械器具の組立などにより、工作物を建設、または工作物に取り付ける工事のことを指します。建設現場で複数のものを組み立てて連動させる工事といえます。
歯科医院・審美歯科・美容外科など、高額な機器を扱う業種では、機器を支える床の工事に費用がかかったり、機器に伴う配線工事や幹線工事に高額な費用がかかるケースがあります。

4.防災対策工事

施設設備の安全対策工事のことを指します。

①立地条件の確認地盤、地質、地形などの立地条件を確認し、山崩れ、落石、津波、延焼等の危険性な
どを事前に調査し把握
②施設の耐震診断と耐震化対策の実施
耐震診断結果に基づき、必要な補強工事や改築等の耐震化対策を実施する
③屋内外の備品や工作物の落下・倒壊に備えた対策の実施1)屋内対策:窓ガラス飛散防止、医療設備や薬品棚・カルテ棚等の転倒落下防止、
天井の照明器具等の落下防止
2)屋外対策:門・塀の倒壊防止、老木等の補強、不用物撤去、看板の落下防止
④危険又は有害な物品の漏出防止等
医薬品などの毒物・劇物のほか、放射性同位元素等の管理状況を確認

警備システム工事

クリニックはカルテなどの個人情報を扱うため、開業の際は、クリニック自体を守る「セキュリティ設備」を導入が必要です。設備・資産・個人情報を守るために防犯カメラや侵入センサーなどのセキュリティを導入して「抑止」すること、強盗や悪質なクレーマー、泥棒を遠ざけることが重要です。

通信開通工事

インターネットを開通させる工事を指します。

室内看板工事(室名札・掲示板等)

クリックは医療法により、各室が独立し、各室の用途が明示されていることが定められているため、各室室に看板(プレート)を設置する工事が必要です。

坪単価

一般的に内装工事は「坪単価◯◯万円」という表現を使われます。全体の面積や、物件の条件等に大きく関わりますので、坪単価はあくまでも参考程度にお考えください。

クリニックの内装工事の坪単価はレントゲン室がある場合とない場合、居抜きかスケルトンかの四パターンに分かれます。 また、店舗に必要な設備はある程度決まっているため、坪数が大きいほど坪単価は下がり坪数が小さいほど坪単価は上がります

内装費用を抑えるには

内装費を下げるには、工事量を減らしたり、素材のグレードを下げれるなどを行えば容易です。しかし、それでは理想とする委員から遠ざかってしまします。ただ単にコストダウンをすれば良いというものでもありません。

居抜き物件を選ぶ

居抜き物件とは、前テナントの内装や設備がそのまま使える物件のことを指すます。
内装デザインの自由度は下がりますが、初期費用は抑えられ、もともとクリニックだったという事で行政の許可も取れやすく、開業までの時短になります。

設計施工で発注する

設計と施工を内装工事会社に一括で発注することにより、工事をスムーズに勧められるだけではなく、経費削減にもつながります。

さいごに

クリニックの内装工事費は全くの素人には理解しにくい部分が多いでしょう。

自分の意見や思いをしっかりと内装業者に伝え、内装も金額も納得のいくクリニック作りを行っていきましょう。